もともとは音符のまとまり!
楽譜には、多くの音符が記されています。その音符をまとめて区切った部分をフレーズと言っています。
このフレーズひとつひとつをどのように演奏して全体をまとめ上げていくか、この演奏方法がフレージングです。
演技などの表現では、『句節法』とも言われています。
作文などを読むときに、句読点で句切りながら読んでいたと思います。
フレージングは、上記に似ていますが、より感情豊かに表現を伝えるために行う方法です。
滑舌レッスンテキストで使った『外郎売り(ういろううり)』を使ってご説明します。
<第三段落>
そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ。
アワヤ候、サタラナ舌に、カ牙サ歯音
ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに
あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろお。
一つへぎへぎに、へぎ干しはじかみ、盆豆 盆米 盆ごぼう、
摘み蓼 つみ豆 つみ山椒、書写山の社僧正
粉米のなまがみ 粉米のなまがみ こん粉米の小生がみ
繻子・ひじゅす・繻子・繻珍
親も嘉兵衛 子も嘉兵衛、親かへい子かへい 子かへい親かへい・・・
上記を区切ってみると、通常は・・・
そりゃそりゃ/そらそりゃ/まわってきたわ/まわってくるわ//
アワヤ候/サタラナ舌に/カ牙サ歯音
ハマの二つは唇の軽重/開合さわやかに
あかさたなはまやらわ/おこそとのほもよろお//
一つへぎへぎに/へぎ干しはじかみ/盆豆 盆米 盆ごぼう/
摘み蓼 つみ豆 つみ山椒/書写山の社僧正//
粉米のなまがみ 粉米のなまがみ/こん粉米の小生がみ/
繻子・ひじゅす・繻子・繻珍/
親も嘉兵衛 子も嘉兵衛/親かへい子かへい 子かへい親かへい・・・
以上のようになります。
これをフレージングで考えてみると、例題の内容は、『ういろう』を一粒飲むと、舌が回りだすことを示す部分となるので、その効果を出すために・・・
そりゃそりゃそらそりゃ まわってきたわまわってくるわ
アワヤ候サタラナ舌にカ牙サ歯音
ハマの二つは唇の軽重/開合さわやかに
あかさたなはまやらわおこそとのほもよろお
一つへぎへぎにへぎ干しはじかみ/盆豆 盆米 盆ごぼう
摘み蓼 つみ豆 つみ山椒 書写山の社僧正
粉米のなまがみ 粉米のなまがみ こん粉米の小生がみ/
繻子・ひじゅす・繻子・繻珍
親も嘉兵衛 子も嘉兵衛 親かへい子かへい 子かへい親かへい・・・
以上のように区切ることで、舌が回っていく様を表現し、さらに、棒読みにせず、流れを作ることで表現を効果的にしていきます。
フレージングとは、表現者が伝えたい部分をより効果的に伝えるられるように区切り、その区切った部分を途切れることなく山を登ったり下りたりといった流れを作りながら表現していくものです。
上記の区切り方は参考例ですが、句読点だけでなく、フレージングを使って、個性的で魅力的な言葉の表現を工夫してみてください。
みなさん、ファイトです!!!!!